「この顔にピンッ!ときたら・・・」↓
先に言いますと、このお尋ね者の正体はアブラコウモリ(別名イエコウモリ)です。
残念ながら、私はアブラコウモリを捕獲してその顔をマジマジと拝見したことなどないので、ネット上の写真を参考に指名手配書を描いてみたのですが、詳細は少し違うかもしれません。が、まぁイラストなので。デフォルメということで。
クリスマスにしろイースターにしろ、日本はよく他文化の宗教行事を単なる賑やかしイベントとして取り込むのが得意ですが(←ほめてます)、10月といえば、ハロウィンもこの類ですよね。
そして、ハロウィンの仮装や飾りつけで急にモテモテになる生き物が、コウモリであるわけです。
そう、急に。この時だけ。
普段は「不気味」だとか「気持ち悪い」だとか、最近では家の屋根裏等に住み着いて被害を与える害獣としてテレビでも引っ張りだこなくらい忌み嫌われているのに。
ハロウィンの時だけ、急にとても可愛くデフォルメされ、もはや元のあの何とも言えない質感や動きは全く完全に消されて、別物のファンタジー全開なゆるキャラにされてしまう。
いや、別にいいのだけれども。たぶん、コウモリも気にしていないと思います(笑)。
あ、そういえば!
コウモリって、幸運の象徴らしいですよ。家に住み着くと、家に幸運が舞い込むんですって!
被害ととらえて害獣とするか、「来てくれたー!」と言ってウェルカムするか…それはあなた次第です( ー`дー´)キリッ
多分私は後者。喜ぶと思う。
そして、家族が嫌がり、私が折れて、害獣駆除業者に…という流れですかね(苦笑)
ある日、日が暮れてしばらくしてだいぶ暗くなった空を見上げると、コウモリが数匹飛んでいました。
コウモリは身近な動物なんですよね。飛んでいるコウモリがイラストにも描いたアブラコウモリなのかはわかりませんが。
調べてみたところ、日本に生息するコウモリ35種のうち、人家に住むこともあるのはアブラコウモリ1種だけらしいです。あとは、森林とか一般的なイメージ通り洞窟に住む、ということになります。
我が家付近はだいぶ自然が豊かな(つまり辺鄙な)ところだし、「アブラコウモリなのか・・・それ以外の種類なのか・・・そういえば、ご近所でコウモリ被害に遭われた話は聞いたことがないなぁ・・・」とか思いながら、しばしあのガチャガチャ飛びを見守りました。
それにしても、35種!そんなにいるのか!という種数であります。
日本には約100種ほどの在来哺乳類がいるらしいですが、その3分の1以上をコウモリが占めている、ということになります。
・・・一大派閥じゃないですか。あなどれない。
ただ、残念なことに、絶滅が心配される種も多いようです。レア多めか。
日本のコウモリの多くが、昆虫を主食にしているらしいです。あの、超音波で獲物の位置をキャッチしてってやつですね。これをエコーロケーションというらしいです。
虫を食べてくれるんだから、蚊などを減らしてくれる益獣なんですよ。オガサワラオオコウモリみたいな植物食のコウモリは、日本では少数派ということになります。
さらに、ハロウィンでも取り上げられる「コウモリ=吸血」というイメージですが、調べてみたところ、動物の血液を主食とするコウモリは世界で、【ナミチスイコウモリ】、【シロチスイコウモリ】、【ケアシチスイコウモリ】の3種だけらしいですよ。
…え?本当に?3種だけ??
たった3種しかいないのに、「コウモリ=吸血」のイメージを全世界レベルで定着させるなんて、なかなかの濃キャラですなぁ。
ちなみにこの3種とも、南北アメリカ大陸の生き物らしいですが、ナミチスイコウモリは人も襲うらしいです。怖い。さらに近年、ケアシチスイコウモリも人の血の味を覚えてしまったらしい・・・怖いなっ。
日本には吸血コウモリがいなくて安心ですね。朝起きたらベッドが血まみれ・・・なんてことがないのだから!
血を吸わないだけではないですよ。さっきも言ったとおり、余計な虫を食べてくれる益獣なのです、日本のコウモリたち(の多く)は!
気持ち悪がらずに、不気味がらずに、もう少し優しい目で彼らを見守ってあげてほしいなぁ…と。お家に侵入して屋根裏を汚すとか、そりゃあ程度を超えれば困ったものかもしれませんが、顔だってよく見れば可愛いじゃないですか!(主観)
動きはやっぱり不気味だけど(←
寒い地方のコウモリは冬眠をします。アブラコウモリなら、11月になると冬眠に入るらしいです。
なるほど、ハロウィンが仕事納めか。
そういうことなら、ハロウィンの夜は空を見上げて本物のコウモリを愛でて、来年の春までしばしお別れだねとあいさつでもしようと思います。